| 徒然雑記
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美しい木 たまに通る道にちょっと気になる木が生えている。 葉で生い茂る夏は気にならないが、秋になり紅葉し その木の葉が散る初冬の頃、白い実を現わす。 たまに通るその山道の枯れ木の山にたった一本その木は生えており その白い実と葉のない枯れ木がとてもマッチして何とも言えないほど美しい。 しかしその美しい木の名前が分らない。 いつか調べようと思ってはいるが、分らなくてもさして困る訳ではないので 調べるのをついつい忘れてしまう。 実を現して１〜２ヶ月程すると鳥が啄ばんでしまうのか、風に吹かれて 飛んでいってしまうのか、実はなくなってしまう。 実がなくなってしまうと普通の枯れ木になってしまい。 そして、たまにしか通らない道で、たまに見るあの木の存在を忘れ、 また春夏秋が来てやがて冬になり、 たまに通るあの道で美しいあの木の姿を見て思い出す。 「あの木、去年もそう言えば名前を調べようと思っていたのに...」 そんな事を何年も何年も繰り返していた一昨年の初冬の頃 所用で初めて通る道を走っていると あの木が何百メートルにもわたって街路樹として植えられていた。 白い実をつけ、どうだと言わんばかりに私の目に飛び込んで来る。 「あっ」思わず声をあげてしまいそうになる。 しかも、あの木にはご丁寧に何か掛札がしてある。 「何か書いてあるぞ、ノ、ノ...」車で走っているのでうまく読めない。 車を止めて読んでみる「ノキンハゼ」と書いてある。 そうか、この木は「ノキンハゼ」と言うんだ。 何年も前から気になっていた事が解決して何だかすっきりした気分になった。 ところが...である。 あれからしばらくたっているが、この雑記の記事として、 あの美しい木の事を書こうと思い、 あの美しい木（ノキンハゼ）について調べようと思って ネットで検索してみたが、「ノキンハゼは見つかりませんでした」 という結果になってしまう？？？ これは一体どういう事なのか、名前を私が見間違えたのだろうか、 メモまでしたので間違いないと思うのだが... そこで「白い実を付ける木」とかで検索しても、 私が見たあの木は結果に出てこない。 今度は「ハゼの木」で検索してみると、ウルシとか、かぶれの木とか出てくる始末 「ううむ...？？？」である。 それからあれこれ考え... もしや、あそこならあるかもしれないと、思い当たる節があったので 11月の中旬（初冬の頃）に春日井市にある都市緑化植物園（入場無料）に 行ってみる事にした。 すると「ビンゴ」である。 見事に紅葉したあの美しい木が白い実をたくさん付けて どうだと言わんばかりに立っている。 そしてその足元にはこう書いてある「ナンキンハゼ」 そうか、君はナンキンハゼと言うんだね！ 何年もの時を越えて感動のご対面を果せた訳である（笑） それからというもの 気になりだすとあの美しい木を探すのが楽しくなってきて 愛知県内でもよく観察しているとあの美しい木が街路樹として植えられている場所は意外に多い事に気がついた。 江南市南山町国道155号バイパスとか 岡崎市西蔵前町248号線、青木橋付近とか 長久手町郵便局通りとか 尾張旭市、愛知県森林公園正門駐車場とか その他、小さな公園とか、いつも通る道端の雑木林でも、今まで気がつかなかっただけで、結構あちこちに生えている事に気がついた。 あの美しい木は丁度今ごろ一年のうちで一番美しい時期をむかえる。 街路樹として植えられている木の名前や、花壇に植わっている花の名前が分ると 意外に楽しいものである。 忙しい生活の中で、信号待ちしていらいらしている時などに、 「街路樹のモミジバフウの葉が色づいてきたな」とか、 山道を走っていて道路脇に落ちている大きな葉を見つけて 「朴の木の葉も散り始めたな」という事が分れば 今までなら何も感じずに通りすぎてしまうであろう何気ない毎日の生活道路も きっと楽しくなるものであると思う。 徒然書 2007/12/2 AQ |
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